アラフォースポーツライターの日米プロ野球コラム

国内のプロ野球からメジャーリーグについてまで盛り沢山!

セパ交流戦の今後は?

 今日からセパ交流戦が始まる。2005年に始まって以来、過去12年間の対戦成績は、セリーグ1勝、パリーグ11勝と、圧倒的にパリーグが勝ち越している。今年の交流戦パリーグ有利との見方が大きい。

 一方、交流戦の優勝チームを見ると、セリーグのチームで優勝したのは、2012年と14年の巨人だけである。ただ今年は優勝チームは決めず、勝ち越したリーグの6球団に賞金が贈られ、ドラフトでのウエーバー優先権が与えられるのみのようである。

 交流戦メジャーリーグでも行われており、12年前に日本のプロ野球で導入された時も色々と賛否両論あった。交流戦をやるならば、戦前の時のように1リーグ制にして、12球団が総当たりでシーズンを戦い、最も勝率の高いチームを日本一にしようなどという意見も少数ながらあった。

 もちろん交流戦ならではの見どころもある。普段のリーグ戦で対戦することのない投手との対決などである。ただ今年の交流戦大谷翔平の欠場が濃厚なので、セリーグの球団からは観客動員数の減少が懸念されている。ただでさえ交流戦に前向きでないセリーグからは、今年のオフに大谷のメジャー移籍が決まれば、来季から廃止の声も出始めるのではないかとも言われている。

 2014年の巨人のように、交流戦でも優勝し、リーグ優勝も果たし、日本一が期待されていたにもかかわらずクライマックスシリーズで敗退し、日本シリーズに出場できなかったケースもあれば、2007年の日本ハムのように、交流戦で優勝し、リーグ優勝し、クライマックスシリーズも勝ち上がったものの、日本シリーズで敗れたケースもある。

 当たり前の話だが、交流戦では優勝したものの日本シリーズでは勝てなかった、あるいは日本シリーズに進出できなかったというのは、一言でいえば長期決戦を勝ち上がったのか短期決戦を勝ち上がったのかという違いだけである。交流戦は今年は各チーム総当たりで6カード18試合あるが、ここでの勝敗数が全143試合ある公式戦の成績に反映されるだけにすぎないわけである。一方、クライマックスシリーズ日本シリーズは短期決戦で、ピッチャーの先発ローテーションなども考慮した上で戦わなければならないので、それなりの対策が必要になってくるわけである。

 導入時は各チーム36試合あった交流戦の試合数も現在は半分の18試合に縮小され、今後セリーグ側の意向を受けてさらなる縮小、廃止も予想されるが、どうなるのか気になるところだ。筆者個人的には廃止する必要はないと思うのだが。