アラフォースポーツライターの日米プロ野球コラム

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暴言はよくないが緒方監督はまだ可愛い方


4/19カープ緒方監督退場 本日2度目の誤審に怒りが収まらず

 19日のマツダスタジアムでの対DeNA戦で、審判に暴言を吐いて退場処分となった広島の緒方監督が今でも話題になっている。7回2死一、二塁で遊ゴロを放った小窪が一塁にヘッドスライディングするも判定はアウトで、抗議中に暴言を吐いたとされ退場処分となったわけである。

 緒方監督はこれまで選手、コーチ時代を含めて退場になったことは一度もない。今年で監督を務めて3年目だが、温厚な人柄ゆえ、今回の退場劇は誰もが驚いたはずだ。

 監督で退場回数が最も多いのは、広島と楽天の監督を務めたマーティ・ブラウン氏の12回である。審判に抗議する際に、ベースをグラウンドから引っこ抜いて放り投げるなどのパフォーマンスが多かったのは印象に残っているだろう。

 次に多いのが藤本定義氏の7度、その次が、大沢啓二氏、金田正一氏、星野仙一氏、落合博満氏の6回である。星野がベンチを飛び出して抗議するのは日常茶飯事だったが、落合も6回退場処分を受けているというのは意外だ。

 今回の緒方監督のような暴言による退場ならまだしも、中日や阪神楽天の監督を務めた星野は審判に暴行を働いたこともあった。特に有名なのは中日監督時代の2000年のナゴヤドームでの試合で、球審に暴行を働き、最終的には起訴猶予処分となるものの刑事告発がなされたこともあった。ちなみに星野は選手に対しても容赦なく暴力を振るうことで有名だった。また乱闘になると真っ先にベンチを飛び出し、スタンドから「ほしのコール」が起こるのであった。

 コリジョンルールが適用されるか否かを判定するために、昨年から本塁クロスプレーに関してもビデオ判定が導入されたが、コリジョンルールが適用されて、初めて判定が覆ってのサヨナラ勝ちを収めたのも広島だった。昨年6月14日の対西武戦(マツダスタジアム)でのことだった。同点の9回2死一、二塁で赤松がセンター前にヒットを放ち、二塁走者の菊池が一気にホームへ突っ込むとクロスプレーとなり、最初はアウトの判定となったが緒方監督が抗議し、リプレーでの検証となって判定が覆ったわけである。

 このように審判に抗議することによって判定が覆ることはあるが、やはり暴言はよくないだろう。しかし12回も退場処分を受けたブラウンや、星野に比べればまだ緒方監督は可愛い方である。今、広島は連覇に向けて、今日28日現在も首位をキープしており、一試合一試合を大事に、そして必死に戦う執念が見えるが、それはどのチームも同じ。緒方監督にとっては今回の退場劇が最初で最後であってほしい。