アラフォースポーツライターの日米プロ野球コラム

国内のプロ野球からメジャーリーグについてまで盛り沢山!

4球投げずして敬遠とはどうか?


新庄剛志 敬遠球をサヨナラヒット!

 今季からメジャーリーグで、監督が審判に申し出れば、ピッチャーは4球投げずして打者を1塁へ歩かせられるという、敬遠申告制が導入されるのをご存知だろうか。

 何でも試合時間の短縮が主な目的で、バスケットボールのNBAなどにメジャーリーグの人気が押されている原因は、試合時間が長すぎるからだという、コミッショナーのマンフレッド氏の意見がきっかけだそうだ。

 とは言っても短縮される時間はわずか1分。メジャーリーグでのルール変更は翌年から日本でも採用されることが多く、日本球界で早くも賛否両論が沸き起こっているようだ。

 敬遠にまつわるドラマは球史に多いわけである。最近では1999年6月12日の阪神ー巨人戦(甲子園)で4-4の同点で迎えた延長12回裏、一死一、三塁の場面で4番だった新庄剛志を巨人バッテリーは歩かせようとし、ピッチャー槙原が外角に投じた2球目を何と新庄が思い切り踏み込んで当てると、レフト前ヒットとなり阪神のサヨナラ勝利となったわけである。

 また敬遠球をあえて空振りして反発した例もある。1982年、当時首位打者を太洋の長崎慶一と争っていた中日の田尾安志である。

 前の打者が敬遠されている時にネクストバッターズサークルで待機している打者が、「なめられてたまるか」といわんばかりに奮起することだってよくあること。観客からのブーイングも後押ししてくれるわけである。

 この「敬遠申告制」、来季から本当に日本のプロ野球でも採用されてしまうのか、これからも色々と物議を醸しだしそうだ。